北朝鮮人喰い収容所
北朝鮮人喰い収容所
黄万有
中々刺激的な題である
発行は2003年。北朝鮮が拉致を認める前の作品である。
この本は北朝鮮の残虐性に付いて訴える事により
北朝鮮の政治素性を明らかにするという
意図から書かれたものであるらしい。
であるからして題は興味をそそるよう刺激的な物になっているが
前半は牢で見聞きした話
後半は脱北してからの話となっている
内容的には興味本位の冷やかし本では無い。
真面目な文体からは作者の真摯な意図が見えたような気がした
以下はこの本の人喰いネタの列記である。
傾向としてはフランスのセレスタの人喰い女と似ているが
「痩せていて肉が殆ど無かった」
という証言はとても生々しい
余談として私は前作にて「北朝鮮で人喰い事件がある」
と書いたばっかりに
「あなたみたいな人と仕事はできない」
と首を切られてしまったことがありました
こうして本を読んでみるとやっぱり本当に
こうした事件が起こっているような気がする
のですが 皆さんはどう思われるでしょうか?
この本は喰い方自体を挿絵で紹介していて
何気に親切な一面もあります
○食人の罪人の家
○弟たちを殺して食べた
両親が死に、売るものが泣くなり飢えが進み
十日間何も食べていなかった兄は
妹と弟の頭に斧を打ち下ろした
二人はそのまま死亡し、兄は身体を牛や豚の仔
のように切り裂いて、ぺっこりとへっこんだ
腹の皮まで肉だと思い込んで鍋で煮込んで煮て食べた
○通りすがりの娘を殺して食べた李南青
遠い所からやってきたと思われるみすぼらしい身なりの
娘がリュックからトウモロコシを出して水洗いをして
釜の中に入れようとしたとき、斧で頭をうちわり殺した。
何も考えず斧で豚を裂くように刻んだ
「人間の肉というのはとんでもなくうまいという話だが……」
一晩中かけてたゆみなく火をくべ、
切り分けた肉塊を大鍋ですっかり茹で上げた
そして一部づつ、煮物向きの中鍋に移して味付けをし
まず片方の足を食べ、次いで一方の足を食べ
最後は乳房にもかぶりついた
○娘を殺して食べた母親
○子供たちまでが食人鬼に
○恨みで殺した相手を食べる
○殺した女性の肉で饗応
○平壌市内で発見された食べられた死体
○人喰い犯たちが行く地獄
○弄ばれながら殺された人喰い犯
- 黄 万有, 李 秀哲
- 北朝鮮人喰い収容所―飢餓と絶望の国