女性の値段
喜久書店では在庫が二冊
http://www.kikuyashoten.co.jp/detail.jsp?ID=0105751714
ジュンク堂の在庫は補充され八冊になりました。
アマゾンではランキング5万台をフラフラ。
新刊コーナーから移動し、
アマゾン等々ネット書店での売上が増えてきているような気がする
最近出版関連の人は
近い将来初版印刷部数は千冊程度となり
書店には「ベストセラー」のみが並び
その他の書籍はネット書店に並ぶだけになる
と予想する。
本当かな? と思うけれど
二千冊も刷れば全国の大きな書店全部には並ぶという話を聞くと
初版の数は今後確かに減って行くのかもしれない
人喰いのネタをどこから拾ってくるのか
何度か聞かれた事がある
最新ニュースについては簡単である。
新聞を読んでネットで調べて、海外サイトを巡回して……
といった手順をおえば良いのだけれど
それ以外の物についてはどうしたら良いのか
ありきたりなネタは一般的な「ホラー本」を当たれば良い。
が、個人的には「風俗史」の中からホラーを見つけ掘り下げて行く事が好きである
上記のような理由よりノンフィンクション本は良く読む。
生々しい現場の証言は何よりもホラーであり
価値が高いと思うからである
先だって話題にした「人の値段」であるが
ここに一冊の本がある
チャイナタウンの女
デニス・チョン
IS
- デニス チョン, Denise Chong, 山田 耕介
- チャイナタウンの女
広東省よりバンクーバーに「身売り」された女性の話である
*作者は子孫
日本では話題にならなかったけれど
名著である。
主人公は 童養娘(トンヤンシー 但し娘の部分は女へんに息と書きます)
↑子供の時に労働力として買われ、将来買い手の息子の嫁となる)
子供の結婚を決めるのは親。
逆らう事は許されず
儒教思想は「女は言われるままに行動すべし」と教える。
それ以外は自殺以外選択の余地が無い。
女性の金額に着いて詳細の記載は無いが
読み砕いてみると大体の金額が分かってくる
十年前の渡航費用は七百ドルだったが、現地妻一人手に入れるにはその三倍以上の
経費を必要とした。花嫁の身請け料に加え、出生証明書の入手代と
バンクーバー・香港・中国の斡旋料が大半を占めた~
*1909年頃バンクーバーに渡ったらしい
ちなみに渡航費用は北京茶館で二年働く費用とされている
週給は25ドルであったとあるから 2607ドルが渡航費用
つまり見請け代は あれれ? 計算が合わない???
そこまで細かく設定を考えられていないのであろうが
丁寧に読んでいるとそうした事情で売られていった女性の
心情等々が分かってくる
最終的にこの主人公の女性は
買い手の主人を捨てて? 別の男性と結婚? するのだけれど
まあこうした本を読んでいるとつくづく
「買ったから食べてよい」
という考えには到底行き着かない
本日は人喰いとあまり関係無い話でしたが
是非次回ご期待を
ではまた