正しい人の喰い方講座・初級編~日本人を食べるなら | 正しい人の喰い方マニュアル

正しい人の喰い方講座・初級編~日本人を食べるなら



 人が人を喰うと言う行為は世界各地、ありとあらゆる所に残って居るのをあなたはご存知だろうか。史実を元に調べて行くと、その土地毎に喰い方が違い調理法も違う事が分かって来る。今回は実際に起こりえそうな可能性を考え、前提条件として以下を上げてみたい。

1.あなたは日本人である。
2.喰う対象は日本人であり、何らかの事情で既に死亡している

 たったこれだけ限定しても、かなり正しく喰う方法は限定されて来る。
 世界の人種の中で一番美味しいのはオセアニアの人間であり、我々黄色人種は「痛んだ油の臭いがする」そうである。これは黄色人種は比較的雑食性が強く、様々な物を食べているからであると推測される。

 喰う対象者がもし男性の場合、男性器は非常に旨いと言われて居るので、外すわけにはいかないと思う。その根拠としては、数年前ドイツでは喰う対象者と共に男性器を切り落とし、焼いて喰った人物が存在する事と、中国の文化革命の際は好んで男性器ばかり喰っていた女性党員が居た事に起因する。

 逆に女性の場合、乳房は脂肪ばかりで余り美味しくは無いそうだが、全体の肉質は古来中国において、「不羨羊」と呼ばれ、羊よりも美味しかったと言われている。「どちらかどうぞ」と目の前に男性と女性の死体の死体を選択する機会があったなら、全体的な肉質の良い女性の方を喰う方がこの場合正解であるのかもしれない。

「でも女は二十歳を過ぎると皮が硬くなるからなあ。悩む所だ」

 捌き方については、まず長年貯蓄された皮下脂肪を切り裂かなければならない。一説には「トウモロコシ粒のよう」と言われる部分だが、この部分は非常にしつこいので喰えた物では無いので、最初に皮下脂肪を纏めて取り除き、その下にある赤身の肉を喰うのが正解である。

 二十年前ほど前白人を喰った日本人の感想によると、「肉質はトロのようだ」と言うが、人が死んだ場合二十四時間も経てば死臭が始まるので、極力処理は早急に行い、肉は必要分切り分けて冷蔵庫で保存するのが一番良い。

 とは言え肉質は時間が経てば立つほど熟成が増し、旨くなるとも言われているので慌てて喰う必要は無い。とは言え人の骨は非常に硬いので電気ノコギリやチェーンソーなど、通常の包丁以外の道具も用意しておいた方がより楽に捌ける事は認識しておくべきであろう。

 次に調理方法としては、生で喰う方法もあるが、一般に人肉には味が無い為塩コショウ、日本人としては醤油に付けて喰うのが一番であろう。注意すべき点は人間が人間を喰った場合、喰う対象者に病気があった場合はそのまま移ってしまう可能性がある事である。「生で喰えるならやっぱり刺身が一番!」と言う人も居るかもしれないが、安全性を考えるとやはり一度火を通した方が賢明である。

 とは言え日本人はやはり雑食なので、ただ炭火で焼いて喰うと悪臭がし、とても喰えなかったという証言もある為、特に内臓部分は煮て喰う方法を取った方が良さそうである。韓国であれば「スンデ」と呼ばれる内蔵に肉を詰める料理があるが、もし、日本人が喰うとしたならば、やはりカレーかシチュー。そして煮物であろうか。

 さあ、以上の知識を活用すれば、これであなたも失敗無く人肉を喰う事が出来ます! が、もしかしたらあなたはこう言うかもしれない。

「人肉なんて喰う機会がある訳無いだろう!」

 実際はそうかもしれない。日本人は飢餓の状態になっても、人を喰うと言う習慣が非常に少ない民族である為、禁忌を犯すよりも飢え死にする人の人数の方が多いそうである。しかし現在日本の食料自給率はカロリーベースで四十パーセント、穀物自給率で二十七パーセントである。もし隣国で何かあり、輸入が途絶えたならば十分飢えの恐怖が日本国民を襲う可能性はあるのである。

 実際隣国北朝鮮では道端で人肉が売られて居る、という話を聞く事は既に珍しく無いし、その理由は勿論「飢えて喰う物が無いから」である。

 永遠に笑い話で済む事を祈りつつ、
 ではまた